『最後』なんて書くと、少し物悲しい気がします。


かつては日本各地を走っていたブルートレインですが、どんどん姿を消していき、電車化していたサンライズ出雲、サンライズ瀬戸のみが定期列車として残っています。


かえってななつ星や四季島なんて、超豪華な寝台列車が出ているあたり、変化を感じます。

ただ、これらは超人気でお値段も高め、乗る機会はなかなか巡り会えません。


こちらサンライズもそこそこ人気でA寝台のシングルデラックスは瞬殺も多いとか。


今回、平日発車でかつ、25日ほど前に予約したのですが、シングルデラックスは売り切れ。シングル2階は余裕でゲットといった塩梅です。

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東京駅は9番線から発車。入線は21時40分頃。傍らでは上野東京ラインが頻繁に走っています。


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なんと来年で20年選手。そうは感じないたたずまいです。確かに乗車してみると、年季を感じる部分もありました。


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東京駅を22時ちょうどに発車し、岡山駅で出雲と瀬戸に分割。出雲市には9時58分着。ほぼ半日掛かっています。片割れの瀬戸は7時27分に高松に着いてしまいます、より長く堪能するには出雲ですね。


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それぞれの向きから。これがシングル。B寝台の扱いですが、個室と言うこともあって十分満足できるスペースです。テーブルもあるし、足を延ばしたりもOK


2階ということで眺めも良し。サイコーです。


東京駅を定刻に発車し、しばらく缶ビールとつまみを嗜んでいました。12時間あると思いつつも、楽しむなら寝たくないし、かといって折角の寝台列車なのだから、寝心地も確認したい。難しいところです。


とりあえず、いつも寝る時間である24時までは起きていようという考えに至りました。


この列車、速度もなかなかのもので、東海道線をどんどん西進していきます。加えて寝台列車ということで揺れもボチボチ。快適です。なにより座席ではないので、くつろげるのが良し。


富士駅を過ぎたところで24時となりました。ここで一旦明りも消して床に就きました。


初めての夜行バスではまったく眠れなかったことを覚えています。確かムーンライトながらもダメだった。

しかし、横になれるということはここまで違うのかというのを実感しました。線路のジョイント音もきにならず。一瞬一瞬起きることはありましたが、気が付くと時刻は6時27分、岡山に着いていました。

寝ちゃったーと思いつつ、まだ出雲市までは3時間以上かかります。


瀬戸を切り離して、伯備線を北上していきます。今までとは打って変わり単線、山岳地帯。そこそこ線形は良いのですが、のんびり進んでいきます。


途中、うつらうつらしつつ、開けてきたところで米子に到着。そこから1時間で終点出雲市です。


降りて気づく。何が良いって、夜行特有のけだるさがまったくないことです。横になれる。体を伸ばせる。これだけでかなり違ってきますね。

元気いっぱいで観光に赴くことが出来ました。


LCCや夜行バスの台頭で寝台列車は風前の灯。人気があるとはいえ車両は20年選手ですから、この先の保障はありません。気になる方はなるべき早めのご乗車をおすすめします。